上海天然ゴム先物を2025年5月26日に上場=大阪取

大阪取引所(OSE)は、上海先物取引所(SHFE)の天然ゴム先物を対象とした現金決済型「上海天然ゴム先物」を2025年5月26日に上場すると発表した。これに関連し、1月15日に上海で両取引所間のライセンス契約調印式が行われた。

上海天然ゴム先物の上場は、中国市場の価格指標を日本市場に導入するもので、国内外のゴム関連事業者にとって価格変動リスクのヘッジ手段を拡充する意義がある。特に、中国で保有する天然ゴム在庫の価格変動リスクを管理できるようになる点が注目されている。また、両国間の天然ゴム価格差を活用した裁定取引が可能となり、大阪取引所の既存ゴム先物市場の流動性向上も期待される。

取引単位はSHFEの天然ゴム先物価格に100円を乗じた額で、呼値の単位は5ポイント(1ティックは500円)となる。取引時間は日中立会が午前9時から午後3時45分まで、夜間立会が午後5時から午後7時まで。限月は1月、5月、9月の15日を最終日とする3限月制を採用し、取引期間は1年間。現金決済方式を採用し現物受け渡しは行わない。最終清算はSHFE天然ゴム先物取引の受渡値段を基に行い、決済は最終清算数値確定の翌営業日となる。値幅制限は前日清算値の上下10%に設定される。

中国市場における天然ゴム先物は世界最大規模であり、一日平均取引高は日本市場の約90倍に達する。一方、日本市場では1952年から天然ゴム先物が取引されており、アジア地域における歴史的な価格指標として機能してきた。今回の連携により、世界最大規模の中国市場と歴史ある日本市場が結びつき、国際的なゴム先物市場全体の発展につながることが期待されている。

大阪取引所の横山隆介社長は、「世界最大規模の中国市場と、日本市場との関係を深めることは極めて意義深い」と述べ、「様々な市場参加者に新たな取引機会を提供し、両国市場のさらなる流動性拡大、市場発展に寄与する」と強調した。また、「日本の商品先物市場で最も歴史ある天然ゴム先物と、中国最大規模の流動性を持つSHFEとの連携は、アジア全体の経済成長にも貢献する」と述べた。

一方、SHFEの鲁東升CEOは、「日本国内外の生産者や消費者に中国価格情報を提供し、新たなリスク管理機能を世界中に提供する」と述べた。また、「2024年には上海市と大阪市が友好都市提携50周年を迎える。この節目に両都市間および両取引所間で協力関係をさらに深められることを誇りに思う」とし、「本ライセンス契約締結によって、日本と中国だけでなく、世界中の企業に対して新たな価格情報とリスク管理手段を提供できることになる」と期待感を示した。

 

上海天然ゴム先物の上場について | 日本取引所グループ
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