日本取引所グループ(JPX)の山道裕己最高経営責任者(CEO)は26日の記者会見で、5月に上場予定の上海天然ゴム先物について「活発な取引ができるように見守っていきたい」と述べた。上海先物取引所の天然ゴム先物は世界最大の流動性を持つ市場として知られている。
山道CEOは「今までアクセスできなかった国内市場関係者が中国のゴム価格のヘッジ手段を持つことは、今後の取引機会を拡大させるだけでなく、両国の先物市場の流動性の向上や価格発見に繋がるものと考えている」と述べ、活発な取引に期待を示した。市場間の連携強化により、アジアのゴム取引市場全体の活性化も見込まれる。
上海先物取引所ではすでに多様な商品デリバティブが取引されており、その中でも天然ゴム先物は特に流動性が高い。今回の上場により、日本の投資家や商品取引関係者に中国のゴム価格指標への直接アクセスが可能となることから、国内外の市場関係者からも注目を集めている。