日産証券グループは27日、第1回無担保普通社債(私募債)の発行を取締役会で決議した。総額25億円で、ユニコムグループホールディングスが全額引き受ける。利率は年1.30%、償還期限は2026年3月13日の1年債。申込期日は3月14日。調達資金は事業資金に充てる。
金融商品取引業と商品先物取引業を中核事業とする同社は、M&A案件への機動的な対応や清算預託金への備えなど、手元流動性の拡充が必要と判断。政治・経済情勢の不確実性が高まる中、相場変動に備えるリスク管理強化も目的とする。
資金調達手段については銀行借入や公募増資、公募社債なども検討。しかし銀行借入は審査に時間がかかり使途に制限があること、公募増資はマーケット環境や株価への影響を考慮する準備期間が必要なこと、公募社債も格付取得や社債管理会社設置に時間がかかることから、私募債発行が最適と判断した。
総額引受先のユニコムグループは、同社代表取締役社長の二家英彰氏と親族による資産管理会社。関連当事者取引となるため、社外取締役による審議会や監査等委員会で複数回の議論を重ね、取引の必要性や条件の合理性を確認。取締役会決議では二家氏は利益相反防止のため議事・決議に参加していない。
同社は「1.30%の利率は、銀行借入コストや他社発行の社債金利と比較して合理的な水準」とし、2025年3月期業績への影響は軽微としている。
ニュースリリース|日産証券グループ株式会社
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