世界の金ETF、3年ぶり大規模資金流入=WGC

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は6日、2025年2月の世界の金ETFに関する月次報告を公表した。2月の資金流入額は94億ドル(約1兆円)に達し、2022年3月以来約3年ぶりの大規模な流入となった。

北米市場が68億ドルと2カ月連続のマイナスから一転、大幅流入を記録。米国債利回りの低下や株式市場調整、景気後退懸念を背景に、安全資産としての金需要が高まった。アジアも23億ドルの流入と堅調。中国では金価格急騰が注目を集め、インドも底堅い需要が続いた。欧州は1.5億ドルと小幅な流入にとどまった。

世界の金ETFの資産総額は3062億ドルと過去最高を更新。金保有量も3353トンと2023年7月以来の高水準に達した。金価格上昇も追い風となった。

金の取引高は1日平均3000億ドル程度に増加。店頭市場が活発化した一方、COMEX先物の取引高は減少。投機筋の買い持ち高は前月比13%減の832トンとなった。

WGCは「景気後退懸念や政策の不確実性が続く中、今後も需要を下支えする可能性がある」と指摘。中央銀行の政策動向や地政学リスクが、金ETF市場の拡大を後押しする構図が鮮明となっている。

 

US leads multiyear record inflows
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