ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)などは、2025年7月7日から10日まで第5回上海プラチナウィーク(SPW)を開催する。中国でのプラチナ需要急増を背景に、世界の業界関係者が集結。白金族金属(PGM)市場の最新動向や役割を議論する。
中国ではプラチナ投資需要が急拡大している。2019年以前は僅少だったが、23年には226キロオンス(約7トン)に達した。特に500グラム以上の投資用地金は前年比20%増の162キロオンスと伸長。24年の中国全体のプラチナ投資需要は、さらに24%増の281キロオンスに拡大する見通し。500グラム未満の地金需要は48%もの大幅増が予測される。
宝飾品市場でも変化が見られる。金価格の高止まりが金製品の需要を抑制。宝飾品事業者は高価値の金在庫を圧縮し、利益率が高いプラチナ宝飾品へ移行する動きを強めている。SPW2025の展示エリアでは、こうした市場動向を反映したプラチナ宝飾品が多数出品される予定だ。
今回のSPWでは、南アフリカの主要PGM生産企業ヴァルテラ・プラチナムのクレイグ・ミラー最高経営責任者(CEO)が基調講演を行う。同社がアングロ・アメリカンから分離独立後、ミラー氏がアジアで講演するのは初めて。世界の注目が集まる。
SPWは今回で5周年を迎える。著名なコインデザイナー兼彫刻家、Luo Yonghui氏がデザインした純度99.95%のプラチナ製記念メダルが200枚限定で発行される。昨年は300団体から500人が参加、オンラインでは中国国内限定で47万人が視聴した。同イベントは中国黄金協会プラチナ委員会、中国物資再生協会貴金属産業委員会と共催する。