大阪取引所は31日、2026年4月13日の上場を予定する金・白金の新商品の愛称を一般から募集すると発表した。新商品の認知拡大および投資家層の裾野拡大を目的とした施策で、7月31日から8月31日まで応募を受け付ける。応募資格は国内在住の18歳以上で、商品先物の経験は問わない。
新商品は金・白金の現金決済型先物で、両商品の統一名称が求められる。具体的には「ミニ先物」型や「スポット○○」型など、簡潔で親しみやすく商品特徴を反映した名づけを想定している。今後大阪取引所で上場する他の新商品にも、本公募で採用された命名規則が活用される可能性がある。
愛称の選定は大阪取引所と日本商品先物振興協会が共同で行い、命名者1人に1/2オンスコインまたは20gの金地金が贈呈される。複数人から同一名称案が応募された場合は、表彰式への出席可否や応募日時によって決定される。結果発表および表彰式は2025年10月、東京・大阪の証券取引所ビルで予定されている。
本公募は知名度向上とともに、従来からの商品先物のイメージ刷新、個人投資家の参入促進が狙いとみられる。資産多様化が進むなか、伝統的な貴金属市場で取引の参入障壁を下げ、若年層や新規投資家との接点を増やす意義は大きい。命名を通じて一般消費者や投資家のニーズ・時代感覚を商品開発に反映することで、先物市場全体のブランド力向上につながることが期待される。
なお、応募名称は第三者権利の侵害がなく、既存の商標登録と重複しないことが条件。著作権や命名権は全て大阪取引所に帰属し、必要に応じて一部改変される。最終候補に関わる既出の商標出願・登録は無償譲渡が求められる。個人情報保護の観点からも、命名者の氏名や住所(都道府県)・命名理由のみが公表対象となる。