堂島取引所は、米穀指数先物「堂島コメ平均」の解説動画を公開した。全国のコメの平均価格を対象とし、現物受渡しのない差金決済が特徴。生産者から一般投資家まで幅広い参加者に向け、商品の仕組みや活用法への理解を促す。
同商品は全国100種類以上の主食用一等米の平均価格を指数化したもの。かつて試験上場で扱った特定産地・銘柄とは一線を画す。現物の受け渡しもないため、幅広い事業者が参加しやすい仕様とした。一般投資家にも門戸を広げる狙いだ。
価格算出の仕組みにも特徴がある。農林水産省が公表する前月の相対取引価格に加え、米取引関係者への需給見通し調査を反映。当月の価格を推計する独自の「現物米指数」を算出し、最終決済に用いる。より実勢に近い価格形成を目指す。
動画では価格変動リスクを抑えるヘッジ手段としての活用法も紹介。生産者は価格下落に備え「売りヘッジ」を、外食産業などは価格上昇リスクに対し「買いヘッジ」で対応できる。米価格の変動に対応し、経営の安定化に繋がる点を訴求する。
取引単位は3トンで、呼び値は1票(60kg)あたり10円刻み。取引の期限となる限月は、1年以内の偶数月が設定されている。投資家は取引最終日までいつでも反対売買による決済が可能だ。