11月商品先物、51.1%減の134万枚=コメのみ増加

 日本取引所グループなどが発表した2025年11月の国内商品先物総出来高は、前月比51.1%減の134万8751枚と急減した。前月(10月)の大幅増からの反動に加え、利益確定売りが優勢となり、前年同月比でも12.8%減と低迷した。立会日数が18日と少なかったことも影響したが、一日平均出来高も同40.2%減の7万4931枚にとどまった。

 大阪取引所は、前月比52.7%減の112万1926枚(一日平均6万2329枚)だった。前月に活況を呈した貴金属市場が調整局面入りし、金標準は同61.5%減の50万5507枚と半減以下に落ち込んだ。小口取引の金ミニも同37.9%減の37万7903枚、金限日は同47.0%減の2万9795枚と軒並み減少。銀は同54.5%減の91枚だった。白金も同様に調整色が強く、白金標準が同52.5%減の12万8199枚、白金ミニが同65.1%減の1万4868枚、白金限日が同16.4%減の5万1301枚となった。

 そのほか、ゴム(RSS3)が同8.4%減の1万3579枚と低調で、上海天然ゴムは同80.6%減の682枚と大きく落ち込んだ。とうもろこしは1枚の取引があった。

 東京商品取引所は前月比21.5%減の7万3477枚(一日平均4082枚)となった。プラッツドバイ原油は同20.2%減の7万1929枚と手掛かり材料難から商いが細った。石油製品では、中京ローリーガソリンが同21.4%減の44枚、中京ローリー灯油が同3.7%減の26枚となった。LNG(プラッツJKM)は同100.0%減となり取引なしに終わった。

 電力先物は全体で同55.5%減の1478枚と低調だった。内訳を見ると、西エリア・ベースロード電力が同82.9%減の381枚と急減した一方、東エリア・日中ロード電力は同1605.6%増の307枚となった。その他、東エリア・ベースロード電力は同25.7%減の676枚、西エリア・日中ロード電力は同44.0%減の84枚だった。限月別では月間物が1448枚、週間物が30枚で、年度物の取引はなかった。

 堂島取引所は前月比47.9%減の15万3348枚(一日平均8519枚)だった。貴金属の調整が響き、金は同47.3%減の13万7850枚、銀は同76.8%減の2881枚、白金は同58.7%減の5519枚といずれも大幅減となった。一方で、堂島コメ平均(米穀指数)は同3.1%増の7098枚となり、全体が沈む中で唯一のプラスとなり、存在感を示した。

 

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