商品委託者保護基金、26年度予算23億円 普及啓発を8倍に拡充

 日本商品委託者保護基金は、2026年度(令和8年度)の事業計画と収入支出予算を策定した。予算総額は23億403万2千円と、前年度の22億3908万5千円から拡大した。東京大学大学院経済学研究科との共同研究などを通じた普及啓発事業を大幅に強化し、商品先物市場への理解促進を図る。

 具体的には、勘定別の予算規模を委託者等保護資金勘定で6億4497万5千円、保全対象財産勘定で8億円、委託者債務等代位弁済勘定で5億5470万9千円、一般勘定で3億434万8千円とした。同基金は商品先物取引法などに基づき、会員業者の破綻時に一般委託者らに対し1人1千万円を限度に弁済業務を担う。26年度は一般委託者および一般顧客への弁済金として計5億円を計上。同勘定の次期繰越正味財産額は93億5345万9千円に達する見通しだ。

 一方、焦点となる会員からの負担金徴収については、26年度も見送る方針だ。年度当初の委託者保護資金が、業務規程で定める造成水準の70億円を上回る見込みであるためだ。他方で一般勘定では、新規入会2社を見込む入会金840万円や、18社からの定額会費360万円などを収入に計上。1年以内の借入金限度額は5億円に設定した。

 こうしたなか、事業の柱となる普及啓発事業費は、26年4月に東京大学大学院経済学研究科と社会連携講座「商品先物取引研究講座」を開設し共同研究を開始することに伴い、前年度(390万円)の約8倍となる3241万2千円へ大幅に増額した。代位弁済業務では、限度額29億1100万円の0.15%に相当する436万6千円の手数料収入を見込む。会員への月次報告書に基づく常時監視や監査を継続し、委託者資産の保全に万全を期す。

 また、役員体制の整備として、常勤理事(副理事長候補者)1名の公募を実施する。公募期間は26年3月27日から4月13日まで。同年6月中旬の就任から2年間の任期となる。選任される副理事長は、日本商品取引協会の副会長を兼務する可能性があるとしている。

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