中間配当を3円に減額、資本剰余金を原資に=日産証券グループ

 日産証券グループは17日、2026年3月期の中間配当を1株3円とすると発表した。配当の原資は全額を資本剰余金から充当する方針で、期末配当は未定とした。

 業績環境と財務状況を総合的に判断した結果、今回の中間配当は3円となる。前期の中間配当は5円であり、減配となる。利益剰余金が十分でないため、配当資源を資本剰余金に切り替える。混合配当手続きの煩雑さも考慮した措置。2020年の経営統合で資本剰余金は拡大したが、単体の利益剰余金は増加していない。株主還元方針として、総還元性向60%以上を維持する構え。

 一方、グループ傘下のNSシステムズは10月1日付で日産証券IFAに商号を変える。あわせて本社を大阪・梅田のヒルトンプラザウエストオフィスタワー18階へ移転する。法人向け事業は既に他子会社に移管を完了。今後は関西を拠点とする金融商品仲介業に転身、2026年4月の営業開始を目指し財務局への登録申請を進める見通し。

 配当資源の組み替えと子会社再編が重なり、グループの事業基盤強化と株主還元策の最適化が進展する。

 

タイトルとURLをコピーしました