日産証券グループは16日、連結子会社の日産証券ファイナンスが5月1日付で商号を「NS FinTech」に変更すると発表した。貸金業中心だった事業領域を金融関連ITサービスへと拡大し、サービス提供先も国内外の幅広い投資家層へと広げる。グループ戦略の一環として事業再編も進める。
日産証券ファイナンスは2019年11月の設立以来、主に貸金事業を展開してきた。資本金は3500万円で、日産証券グループが全株式を保有。今回の商号変更に合わせ、同じく連結子会社であるNSシステムズから法人投資家向け取引インフラ提供事業や取引関連情報提供事業、ハードウェアのリース事業を承継する。従来は日産証券の顧客向けが中心だったマージンファイナンスや金融関連ITサービスを、今後は国内外の投資家に広く提供する方針だ。
新商号の「NS FinTech」は、金融(Finance)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた事業展開を象徴している。デジタル技術を活用した顧客サービスの差別化や業務効率化の動きが加速していることを受け、金融テクノロジーを軸とした総合的なサービス展開で競争力強化を図る。