不動産好調も金融苦戦で減益=小林洋行の4〜6月期

 小林洋行が8日発表した2026年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算は、純利益が前年同期比25.9%減の6400万円だった。不動産事業の物件売却が好調で増収は確保したものの、主力の投資・金融サービス事業の不振が響き、大幅な減益を余儀なくされた。

 営業収益は7.4%増の13億6200万円。一方、営業利益は56.6%減の2800万円、経常利益は18.0%減の8000万円となった。不動産事業やインターネット広告事業が全体の業績を下支えした格好だ。26年3月期の通期業績予想は、市況変動の影響が大きいとして開示を見送った。

 事業別では不動産事業が業績を牽引した。販売用物件の売却が順調に進み、セグメント利益は36.9%増の8100万円を確保。インバウンド需要でビジネスホテルも高稼働率を維持した。インターネット広告事業も動画広告市場の拡大を追い風に、利益が65.1%増加。

 主力の投資・金融サービス事業は大幅な減益となった。商品先物取引の受取手数料が3割落ち込んだことが響き、セグメント利益は68.1%減の2000万円にとどまった。金融商品取引では「くりっく株365」が8割超の取引増となったが、商品先物の不振を補えなかった。

 生活・環境事業も苦戦。LED照明販売における価格競争の激化が利益を圧迫し、セグメント利益は66.5%の大幅減益となった。スポーツ施設提供業は天候要因があったものの、セグメント利益は10.9%の増益を確保した。

 

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