商品先物7月出来高、2割減=金・白金の高値膠着が影響

 2025年7月の国内商品先物総出来高は、前月比20.3%減の137万5676枚、一日平均(立会日数22日)は同24.0%減の6万2531枚だった。前年同月比は37.5%減。主力の金や白金が高値圏で値動きに乏しく取引が低迷。市場参加者の様子見姿勢が強まった。

 大阪取引所は前月比21.1%減の107万0181枚(一日平均4万8645枚)だった。商品別では、金標準が同11.2%減の54万0944枚、金ミニが同22.2%減の17万6972枚、金限日が同18.0%減の3万4185枚、銀が同256.9%増の207枚、白金標準が同40.1%減の20万9368枚、白金ミニが同24.0%減の2万4970枚、白金限日が同13.2%減の6万5975枚だった。ゴム(RSS3)が同9.5%減の1万5842枚、上海天然ゴムが同65.8%増の1713枚、とうもろこしが同90.2%減の5枚だった。金は高値圏での推移が続くものの、新たな売買材料に乏しく膠着感が強い。白金は前月に付けた高値からの利益確定売りが膨らみ、大幅な出来高減につながった。

 東京商品取引所は前月比27.3%減の9万0554枚(一日平均4116枚)だった。商品別では、プラッツドバイ原油が同33.4%減の8万1086枚、中京ローリーガソリンが同11.4%増の49枚、中京ローリー灯油が同40.0%増の7枚だった。電力先物は、全体で同348.8%増の9412枚で、このうち東エリア・ベースロード電力が同1084.5%増の7735枚、東エリア・日中ロード電力が同134.2%増の185枚、西エリア・ベースロード電力が同10.0%減の1201枚、西エリア・日中ロード電力が同730.0%増の166枚、月間物が9287枚、週間物が125枚、年度物は0枚だった。LNG(プラッツJKM)も0枚だった。プラッツドバイ原油は国際市況が小動きで、商いが手控えられた。対照的に電力先物は夏の猛暑による需給逼迫を警戒したヘッジ需要が集中。特に首都圏を抱える東エリアでの取引増が目立つ。

 堂島取引所は前月比12.8%減の21万4941枚(一日平均9770枚)だった。商品別では、金が同8.9%減の18万9325枚、銀が同66.2%増の2194枚、白金が同65.6%減の7957枚、堂島コメ平均(米穀指数)が同8.8%増の1万5465枚だった。大阪取引所と同様に貴金属が低調だった一方、コメや銀は堅調な動き。天候不順への懸念などからコメへの関心が高まったとみられる。市場の関心が多様化する側面もうかがえる。

 

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