CFD取引、9月は貴金属主導で7割増の1.5億枚=日商協

 日本商品先物取引協会がまとめた2025年9月の店頭商品CFD(差金決済取引)の取引件数は、前月比68.3%増の1億5157万9964枚と急増した。世界的な金融市場の変動を背景に、金を中心とした貴金属への投資が活発化し、個人投資家の資金流入が顕著となった。なお、同月の国内商品先物市場の総出来高は前月比66.9%増の179万6332枚だった。

 9月の取引を牽引したのは貴金属だ。世界経済の先行き不透明感から安全資産とされる金への関心が高まり、取引件数は前月比123.3%増の1億0819万8479枚と倍以上に膨らんだ。短期的な値幅を狙う個人投資家の資金が集中した格好だ。

 他の商品分類も堅調だった。エネルギーは同3.7%増の2376万9005枚、農産物は同4.8%増の1961万2480枚となった。しかし、貴金属の突出した伸びが市場全体の急拡大を主導した構図が鮮明である。

 市場の裾野も広がっている。9月末の口座数は前月比4.8%増の3万6641口座に増加。預かり証拠金等残高も同12.1%増の240億5000万円に達し、新規投資家の参入と資金流入の活発化を示した。

 

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