米商品先物取引委員会(CFTC)は21日、「永続的デリバティブ」と24時間365日(24/7)取引に関する公開意見募集を開始した。新たな市場構造がもたらす機会とリスクを評価するため、業界関係者から5月21日までに広範な意見を集める。
CFTCは永続的デリバティブについて、満期日を必要とせず現物市場価格との関係を継続的に調整する革新的な金融商品と位置づけている。従来の先物契約とは異なり、ポジションの「ロールオーバー」が不要な点が特徴だ。一方、24/7取引では、週末や休日も含めた継続的な取引環境における市場の完全性やシステム耐性の確保が課題となる。
意見募集では、永続的デリバティブの定義や分類、リスク管理機能、操作への耐性など16項目の質問が提示された。24/7取引については、FCM(先物取引業者)と清算機関の財務リスク、システム安全性、顧客保護などに関する10の質問項目を設定。委員会スタッフは「市場の完全性、顧客保護、または個人投資家取引に悪影響を与える可能性のある分野」への特別な関心を示している。
継続的取引環境では、特に週末の流動性低下時に価格変動が急激になる可能性も指摘されている。市場参加者はこれらの新たなモデルに対応するため、より強固なリスク管理体制やシステム構築が求められることになる。
米国での規制枠組み整備は、グローバル市場における新たな金融商品の普及にも影響を与えるとみられる。CFTCは集まった意見を基に既存規制の適用方法や追加規制の必要性を検討する方針だ。