農水省、米先物レポート公表=10月限は4万570円で決済

 農林水産省は24日、「米先物取引に関するシーズンレポート(Vol.5)」を公表した。2025年9月から11月までの米先物市場の動向をまとめたもので、価格の高騰や出来高の推移を整理している。令和7年10月限の最終決済数値は1俵(60キログラム)あたり4万570円の高値を記録した。

 レポートによると、10月限は取引最終日まで上昇基調で推移した。11月28日時点の各限月の終値は、令和7年12月限が3万6350円、令和8年2月限が3万3550円、4月限が3万2250円、6月限が3万2270円、8月限が3万1500円、10月限が3万500円となった。期近限月が高い「逆ざや」の状態が続いている。

 期間中の総出来高は1万9837枚で、前四半期(6月~8月)の3万6176枚から減少した。1日あたりの平均出来高は331枚(前四半期574枚)だった。月別では9月が5857枚、10月が6882枚、11月が7098枚と増加傾向にあり、11月12日には期間中最高の633枚を記録した。

 同時に公表された現物市場のデータでは、25年11月の令和7年産米の相対取引価格(全銘柄平均)が玄米60キログラムあたり3万6493円だった。前年同月比で1万2532円(52%)高、前月比では565円(2%)安となった。小売価格も上昇しており、東京都区部のコシヒカリ価格(精米5キログラム)は5448円で前年同月比36.7%上昇、コシヒカリ以外の平均は5323円で同38.5%上昇した。

 

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