電力先物取引で価格変動リスクに対応=つるエネルギー

山梨県都留市に本社を置く地域密着型新電力のつるエネルギーが電力価格の変動リスク対策として導入した電力先物取引の活用事例が日本取引所グループのウェブサイトで公開された。同社代表の鹿島健氏へのインタビュー動画では、先物取引導入の背景から効果まで紹介している。動画では顧客企業も登場し電力価格のマネジメントについて意見を述べている。

インタビュー動画で鹿島代表は「電力コストの安定性が格段に向上した」と導入効果を強調した。導入のきっかけは近年の燃料価格高騰時に顧客へのコスト転嫁を避けて乗り切った経験。将来同様の価格変動に見舞われた際の対策として早期に取り組む決断をした。

電力先物とは将来の電力価格を現時点で取引する仕組み。気候変動や猛暑など様々な要因で変動する電力価格リスクを軽減する手段として活用できる。導入前には東京商品取引所の「電力先物スクール」の動画コンテンツを活用し知識を蓄え、取引所担当者への問い合わせを重ねながら段階的に取り組んだ。

インタビュー動画に登場した顧客企業は「電力コストの変動が激しく経費計画に影響を及ぼすことが悩みだった」と課題を語る。また「地域密着型の対応が私たちのビジネスにフィットしている」と評価。つるエネルギーの特徴である地域に根差した事業スタイルが支持を得ている。

つるエネルギーは自社の事業を「地域未来創造事業」と位置づけ、電力供給を通じた顧客との関係構築を重視。「地域の仲間と共にできるというメッセージを日本や世界に届けたい」と鹿島代表は今後の展望を語った。

電力自由化以降、全国各地で地域密着型の新電力が台頭しているが価格変動リスクへの対応が課題となっている。つるエネルギーの取り組みは同様の課題を抱える地域新電力にとって参考となる事例だ。東京商品取引所によると電力先物の取引高は増加傾向にあり、最近では月次取引高が過去最高を更新。電力市場における価格変動リスクへのヘッジニーズの高まりを反映している。


電力先物 | 日本取引所グループ
電力先物のページ。東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を運営する日本取引所グループ(JPX)...
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