25年3月期は純利益36%減見込み、リテール取引減少響く=日産証券グループ

 日産証券グループが9日発表した2025年3月期連結決算見通しは、営業収益が前期比4.8%減の73億7300万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同36.5%減の3億5100万円となる見込み。リテール事業におけるデリバティブ取引の売買高減少が響いた。

 中核子会社の日産証券における株式等売買代金は前期比95.8%増の4204億円と大幅増となったものの、リテール事業のデリバティブ取引売買高は同20.8%減の216万5000枚に減少。一方、ホールセール事業は同11.7%増の4520万枚と堅調だった。この結果、受入手数料は同4.5%減の66億3800万円、トレーディング損益は同28.4%減の4億5100万円の利益にとどまった。

 営業利益は前期比21.2%減の7億1200万円、経常利益は同27.9%減の8億1500万円の見通し。営業外収益の受取奨励金が前期から7600万円減少したことに加え、営業外費用では支払報奨金5100万円を計上したことが響いた。

 販売費・一般管理費は前期比2.8%減の66億400万円と削減したが、減収を補いきれなかった。当期は日本経済が緩やかな回復基調にあるなか、金価格上昇や株式市場の変動が見られた。投資有価証券の売却はなかった。

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