上海天然ゴム先物26日上場、上場記念セレモニー・セミナーを開催=大阪取

 日本取引所グループは26日、上海先物取引所の天然ゴム先物を大阪取引所に上場する。同日に上場記念セレモニーを開催するほか、翌27日には東京証券取引所で記念セミナーを実施し、日中両国の商品先物市場連携を本格化させる。

 上場セレモニーは26日午前11時から大阪証券取引所ビル1階アトリウムで執り行われる。第一部では大阪取引所の横山隆介社長、上海先物取引所の魯東昇CEO、日本商品先物振興協会の釼持宏昭会長(北辰物産代表取締役社長)がそれぞれ挨拶。関係者のビデオメッセージ放映後、打鐘式とフォトセッション、大株締めで締めくくる。

 第二部では大阪取引所市場企画部と上海先物取引所による記念講演を実施。両取引所関係者が新商品の特徴や期待される市場効果について解説する。

 翌27日午後には東証ホールで「上海天然ゴム先物上場記念 日中ゴム市場セミナー」を開催。日中両国の専門家による充実したプログラムを用意した。開会後、両取引所トップの挨拶に続き、ブルームバーグのエコノミスト木村太郎氏が日本のマクロ経済について基調講演。

 上海先物取引所商品二部の庄青部長は中国ゴム市場の発展状況を、大阪取引所デリバティブ市場営業部の矢頭憲介課長は日本のゴム市場概要と新商品を説明する。後半ではマーケットエッジの小菅努代表取締役がゴム先物市場の価格決定要因と市場動向を、Huatai Futures研究院の李逸資アナリストがアジアゴム先物市場の裁定取引を分析する。セミナー後は立食形式の交流会も予定されている。

 天然ゴムは自動車タイヤなど工業製品に不可欠な基幹原材料。今回の上海天然ゴム先物上場により、これまで個別に機能していた日中両国のゴム市場の連動性が高まる。市場関係者からは「日中間の価格指標の明確化や裁定取引の拡大で、アジア全体の天然ゴム市場の厚みと透明性が向上する」との期待が寄せられている。

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