5月CFD取引14%減、貴金属不振 農産物は活況=日商協

 日本商品先物取引協会が26日発表した5月の店頭商品CFD取引件数は、前月比14.4%減の1億5067万枚だった。主力の貴金属やエネルギーが相場の調整局面で落ち込み、全体の取引を押し下げた。口座数は減少に転じたが、証拠金残高は増加した。

 店頭商品CFD(差金決済取引)の取引件数が減少に転じた。全体の7割弱を占める貴金属が金相場などの落ち着きを背景に前月比18.8%減の9952万枚と失速。原油などエネルギーも15.2%減の3020万枚と落ち込んだことが響いた。

 一方、天候不順への警戒感などから農産物は17.4%増の2095万枚と取引を伸ばした。価格変動を見込んだ資金が流入したとみられ、主要セクターで明暗が分かれる結果となった。

 投資家の動向にも変化が見られた。口座数は前月比2.2%減の3万2985口座と減少に転じた。一方で市場への投入資金を示す証拠金等残高は同2.4%増の199億8900万円となり、増加基調を維持した。

 なお、同月の国内商品先物市場の総出来高も23.0%減の164万7931枚と低調だった。CFD市場に限らず、商品市場全体で取引を手控える動きが広がった格好だ。

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