東京商品取引所(TOCOM)は2026年4月13日より、電力先物の月間物および年度物取引に「中部エリア」を上場する。同エリアの価格変動リスクへのヘッジ需要を取り込む狙いだ。対象は日本卸電力取引所(JEPX)の中部スポット市場で取引されるベースロード電力(0~24時)と日中ロード電力(8~20時)となる。
月間物は24か月先まで取引可能。取引単位は100kWに対象時間と日数を乗じて算出し、呼値は0.01円/kWhとする。最終決済はJEPX中部スポット価格の月間平均値を用い、翌月第1営業日に実施される。年度物は翌年度および翌々年度の2年間を取引でき、3月末の3営業日前に12カ月分の月間物へ分割する「カスケーディング」制度を導入。分割後の決済条件は各月間物の規定に準拠する。
中部エリアの追加により、複数商品を同時に売買する「ストラテジー取引」の組み合わせが拡充する。東西エリアと中部の同一条件の電力を組み合わせたスプレッド取引が可能となり、発注値段は両商品の差額を用いる。これにより、エリア間の価格差を利用した戦略的な取引環境を提供する。
同日より電力先物全般の取引時間も延長する。欧州エネルギー市場の取引が活発化する日本時間16時台の枠を確保し、既存参加者の取引拡大や潜在的な参加者の新規流入による流動性の向上を目指す。今般の改定により、立会内取引(ザラバ取引)の午後の部開始を16時30分に前倒しして30分拡大。立会外取引も開始を16時25分に早め、取引枠を25分拡大する。
今回の市場拡充は祝日取引の対象にも指定されている。欧州市場の動向を注視しながらTOCOMでの取引を可能にすることで、国内外の多様なプレイヤーによる機動的なリスク管理を支援する。

