楽天証券は10月4日に大阪市で6年ぶりとなる個人投資家向けセミナーを開き、会場とオンラインで延べ3.5万人超が参加した。20日からは当日の講演の配信も開始。資産形成層への情報提供を強化する。
大阪での大規模イベントは6年ぶり。会場のグランキューブ大阪には約1400人が集まり、オンライン配信の視聴者は3万4000人にのぼった。「証券投資の日」に合わせた開催で、ハイブリッド形式が幅広い層の参加を促した。
メインステージでは、株主優待投資で知られる桐谷広人氏と元アナウンサーの国山ハセン氏が対談。桐谷氏が薦める優待銘柄や実践的な投資術を語り、来場者は熱心に耳を傾けた。
アーカイブ配信を開始した講演は多岐にわたる。みずほ銀行の唐鎌大輔氏は「トランプ政権下で『強い円』は戻るのか?」と題し為替を展望。楽天証券経済研究所の吉田哲氏は「王道の金、裏道のプラチナ」としてポートフォリオへの組み込み方を解説した。
このほか、同研究所の窪田真之氏による「成長株の見つけ方」や今中能夫氏の「国際分散投資のススメ」といった株式投資戦略も公開。楽天ウォレットの松田康生氏は「ビットコインで資産防衛」をテーマに語るなど、多様な資産クラスを網羅する。
会場ではNISAやiDeCoの活用法などを社員が解説するステージも盛況だった。個別相談ブースは終日賑わい、参加者の具体的な資産形成ニーズに応えた。同社はイベントと配信を連携させ、顧客との継続的な関係構築を目指す。