米商品先物取引委員会(CFTC)は20日、日本の金融庁監督下にある非銀行系スワップディーラー(SD)に対し、財務報告義務の一部を緩和する解釈指針を発表した。昨年7月に発出した日本比較可能性命令に基づく年次業務報告書について、全体ではなく特定の項目のみの提出で要件を満たすと明確化した。業界団体の要請を受け、過度な規制負担を軽減しつつ、必要な財務情報を効率的に収集する狙いがある。
今回の指針では、日本の非銀行系SDが金融庁に提出する年次業務報告書のうち、「事業概要」「自己資本比率状況」「顧客資産分別管理状況」「市場デリバティブ取引状況」および「財務諸表(フォームA)」など、スワップ取引業務や財務健全性評価に直接関連する項目のみをCFTCおよび全米先物協会(NFA)へ提出すればよいと明示した。これらは英語への翻訳と米ドル換算が求められ、金融庁への提出後15営業日以内に提出する必要がある。
従来は年次業務報告書全体の提出が求められていた。しかしこの報告書には数万項目にも及ぶデータや記述が含まれ、スワップ取引とは無関係な情報も多数あった。証券業界・金融市場協会(SIFMA)は今月、膨大な情報の翻訳・提出は企業側に多大な負担となり、規制目的達成にも貢献しないとして、報告範囲の限定化を要望していた。
CFTCはこの要望を受け、財務状況や資本要件遵守状況など監督上必要な情報のみを求める方針へ転換した。現在、日本からCFTCに登録している非銀行系SDはバンク・オブ・アメリカ証券ジャパン、ゴールドマン・サックス証券、日本モルガン・スタンレーMUFG証券の3社。今回の措置によってこれら企業は不要な事務負担から解放され、本来の業務への集中が可能になると期待される。
なお、本指針はCFTC市場参加者部門の見解であり、委員会全体または他部門の公式見解ではないとしている。
