2025年6月の国内商品先物総出来高は、前月比4.8%増の172万6852枚、一日平均(立会日数21日)は同0.2%減の8万2231枚だった。前年同月比は5.9%増。約17年ぶりの高値をつけた白金の出来高が倍増し、2カ月ぶりに増加した市場を牽引。中東情勢を背景に原油も伸びた。一方、これまで相場を牽引してきた金は勢いを欠いた。海外市場が方向感に乏しいレンジ商いに終始した。
大阪取引所は前月比3.0%増の135万5718枚(一日平均6万4558枚)だった。商品別では、金標準が同11.8%減の60万9142枚、金ミニが同31.0%減の22万7606枚、金限日が同2.1%増の4万1681枚、銀が同13.7%増の58枚、白金標準が同100.8%増の34万9773枚、白金ミニが同77.9%増の3万2872枚、白金限日が同84.0%増の7万5993枚だった。現物の供給不安に加え、金相場に比べた割安感が意識された。投機筋の資金流入が活発化したもようだ。ゴム(RSS3)は同13.6%減の1万7509枚、上海天然ゴムが同47.6%増の1033枚、とうもろこしが同1175.0%増の51枚だった。
東京商品取引所は前月比42.3%増の12万4591枚(一日平均5933枚)だった。商品別では、プラッツドバイ原油が同43.3%増の12万1720枚。イスラエルなどによるイラン核施設への攻撃や、その後の停戦交渉を巡る思惑が交錯。価格が乱高下する局面で、出来高が膨らんだ。中京ローリーガソリンは同8.3%減の44枚、中京ローリー灯油が5枚だった。電力先物は、全体で同12.3%増の2802枚で、このうち月間物が2087枚、週間物が10枚、年度物が705枚だった。西エリア・ベースロード電力が約3倍に増えた一方、東エリアは6割減と明暗が分かれた。LNG(プラッツJKM)は20枚だった。
堂島取引所は前月比0.8%増の24万6543枚(一日平均1万1740枚)だった。商品別では、金が同11.0%減の20万7891枚、銀が同829.6%増の1320枚、白金が同1224.5%増の2万3113枚、堂島コメ平均(米穀指数)が同54.8%増の1万4219枚だった。