日産証券グループは10日、2025年3月期第3四半期連結累計期間(2024年4月1日~12月31日)の決算を発表し、親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期比12.8%減の3億9800万円となった。株式売買代金の増加が見られたものの、個人向けのデリバティブ取引の低迷が業績に影響した。
営業収益は前年同期比0.4%減の56億1800万円、営業利益は同8.5%減の6億6600万円だった。特に、リテール部門でのデリバティブ取引売買高が著しく落ち込み、前年同期比24.2%減の1637千枚にとどまった。一方、ホールセール部門のデリバティブ取引売買高は前年同期比7.6%増の3万2445千枚と堅調な伸びを示した。
受入手数料は前年同期比2.1%減の50億1900万円となり、トレーディング損益は同1.3%増の4億500万円に達した。株式売買代金は前年同期比2.3倍の3174億円と大幅な増加を見せたが、これだけでは収益全体の落ち込みを補うには至らなかった。
財務内容では、自己資本比率が前期末時点の12.7%から8.6%へと低下した。同社は2024年8月、株主還元の一環として約59万株の自己株式を取得し、消却を実施したが、これが純資産の減少に影響を与えた。
同社は中期的に、株主還元と企業価値の向上を最優先課題として掲げ、従業員向けインセンティブ制度の導入や、IR活動の強化をすすめている。
日産証券グループ株式会社
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