フィリップ証券、映画で沖縄平和学習=足利の高校生に、STO活用

 フィリップ証券は6月20日、足利工業高校で映画『宝島』を題材にした沖縄平和学習プログラムを実施する。足利市との包括連携協定の一環。STO(証券トークン発行)を活用し製作出資した映画を通じ、地域貢献を図る。

 同プログラムは、今秋に修学旅行で沖縄を訪れる同校生徒が対象だ。事前の歴史学習として企画された。映画『宝島』は足利市内で撮影。フィリップ証券は同作の製作委員会へSTOを活用して出資した。同社STOの第一号案件である。

 講師には映画の企画プロデューサー五十嵐真志氏らが登壇する。女優きゃんひとみ氏、沖縄ことば指導の今科子氏も参加。第二次大戦後の米軍統治下にあった沖縄の生活を解説する。本土復帰までの激動の歴史を伝える。貴重な資料や未公開映像も活用。

 きゃん氏は沖縄市(旧コザ市)での実体験を語る予定だ。米兵との心の交流や本土復帰への苦労にも言及。「真の平和とは何か」を問いかける。映画に通じる「前向きに進む大切さ」も学ぶ。五十嵐氏は映画製作の秘話や足利市での撮影状況を紹介する。

 映画『宝島』は戦後沖縄の若者たちの成長を描く大作。監督は大友啓史氏。妻夫木聡氏らが出演する。2025年9月19日公開予定。配給は東映とソニー・ピクチャーズエンタテインメントが手がける。

 フィリップ証券は2023年1月に足利市と包括連携協定を締結。地域貢献活動を推進してきた。今回のプログラムもその一環と位置づける。今後は足利市内の他の高校でも実施を積極的に検討する方針だ。

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