各国中銀、金買い意欲は継続=WGC

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は、2025年1月の各国中央銀行の金準備に関する最新レポートを発表した。地政学的リスクの高まりを背景に、多くの中銀が外貨準備における金の戦略的価値を重視し、買い越しを継続している状況が明らかになった。

WGCのMarissa Salim氏によると、1月は18トンの金の純購入が報告された。新興国の中銀が引き続き購入を主導し、ウズベキスタン、中国、カザフスタンが上位3か国となった。ポーランドとインドも金準備を積み増している。

ウズベキスタン中央銀行は8トンの純購入を報告。同行の金保有は391トンとなり、外貨準備の82%を占める。中国人民銀行(PBoC)は3か月連続の純購入となり、1月に5トンを追加。金保有は2285トンに増加し、外貨準備の6%を占めた。

カザフスタン国立銀行(NBK)は4トンの金を追加。ティムール・スレイメノフ総裁は1月17日の記者会見で、外貨準備の増強と外部ショックからの経済保護を目的として、金購入における金融中立性への移行を検討していると述べた。ポーランド国立銀行(3トン)、インド準備銀行(3トン)、チェコ国立銀行(2トン)、カタール中央銀行(1トン)も買い越しを継続。

一方、ロシア中央銀行とヨルダン中央銀行はそれぞれ3トン、キルギス共和国国立銀行は2トンの金を売却した。

WGCは2024年の金需要動向に関するレポートで、中央銀行が世界の金需要において引き続き重要な役割を果たしていると指摘。特に2022年以降、武力紛争から経済的緊張への移行が、中銀の純購入傾向を強めていると分析している。多くの中銀は一時的な価格の落ち込みを買いの機会と捉え、価格上昇局面では戦術的な売却に留めているようだ。

 

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