農水・経産、先物マネロン「実効性」検証へ 体制整備から運用重視に

 農林水産、経済産業の両省は26日、令和8年度の「商品先物検査基本方針及び検査基本計画」を策定した。前年度方針を継承しつつ、最大の変更点としてマネー・ローンダリング(AML)及びテロ資金供与対策の検証を「体制整備の完了確認」から「実効性と運用の検証」へと深化。市場の公正確保と委託者保護へ、実践的な運用の質を厳しく問う。

 このフェーズ移行は、日本商品先物取引協会を通じて令和6年3月末までに体制整備を求めていた経緯を踏まえたもの。体制完備を前提とする令和8年度は、ガイドラインに基づく「リスクベース・アプローチ」が有効に機能しているか、不断の見直し措置が講じられているかなど、実践的な運用の実効性を厳しく見極める。

 市場変化に伴う不招請勧誘への厳格対応は維持する。令和2年7月の東京商品取引所から大阪取引所への市場移管に伴う構成変化を背景に、施行規則第102条の2第2号又は第3号の例外規定を適用する業者を重点対象に特定。例外規定を悪用した不当勧誘がないか、原則無通告の臨店検査やデジタル技術を用いた現物検査で徹底精査する。

 検査実施では画一的選定を避け、業者との「双方向の対話」を重視する。終了後は口頭講評を経て結果を書面通知し、意見申出や検査モニター制度で透明性を確保する。一方、円滑な執行阻害を防ぐため主務省の承諾なき情報開示は制限する。計画は適時検査を基本とし、情勢変化に応じた期中見直しも想定する。

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