堂島取引所は7月30日、全国の平均米価の将来数値を取引対象とする指数先物取引「堂島コメ平均®」の活用事例インタビュー第2弾を公開した。無菌パックご飯の企画・販売を手がける株式会社こめじ(東京都葛飾区、2023年設立)の石岡謙治社長が登場し、原料米の契約栽培に伴う価格下落リスクを先物取引によって「管理できるリスク」へと変える手法を示した。
こめじ社は東北の農業法人との契約栽培などで原料米を確保し、製品をスーパーやドラッグストアなどへ販売する事業モデルを構築している。契約栽培は安定調達に寄与する一方、春先に価格を固定した後、秋の収穫期にかけて相場が下落すると含み損が生じるリスクを抱えていた。石岡社長は、契約栽培の枠組みは維持したまま価格変動リスクのみを切り離して管理する手段として、同指数先物の導入を決定したと説明した。
活用の骨子は、契約栽培で調達価格を固定した後の市況下落分を、先物市場での売り建てにより相殺するヘッジ取引である。相場下落時に先物側で生じる利益で現物側のマイナスを補填し、全体の損益を均す仕組みだ。石岡社長は「下がったときに備えがないこと」こそが最大の不安であるとし、先物と組み合わせることで契約栽培を継続・拡大できる体制の重要性を強調した。
同社は2026年の6月限、8月限、10月限の3限月で、合計30枚の試験的な売り建てを実施した。限月や枚数を分けて執行することで、実務に落とし込みながら「小さく始めて自社に合う型を見つける」段階にあるとしている。


