東大と商品先物の有用性を共同研究、学生向け講座も=日本商品委託者保護基金

 日本商品委託者保護基金は19日、東京大学と社会連携講座「商品先物取引研究講座」を開設し、2026年4月から共同研究を開始すると発表した。委託者保護の観点から市場の意義や役割を再評価し、研究成果の普及啓発や関連領域の人材育成を図る。

 エネルギーや農産物価格の変動が激しさを増すなか、リスクヘッジや価格指標形成の場としての商品先物市場の機能に着目する。具体的な共同研究では、商品先物市場と現物市場が相互に与える影響を実証分析等により解明し、社会経済制度としての商品先物取引の有用性を検証する。講座の設置期間は2029年3月までの3年間とし、東京大学大学院経済学研究科の大橋弘教授が担当する。

 同基金は2005年の設立以来、商品先物取引法に基づく一般委託者への支払業務等を通じて市場の信頼性維持を担ってきた。2025年度からは環境変化に応じた取組の研究に着手しており、同基金の小川潔副理事長は同日の会見で、研究成果を一般向けシンポジウムやセミナー等を通じて公表していく方針を明らかにした。

 共同研究の展開として、2026年度上期に同大経済学部生向けの講座「エネルギー市場/コモディティ市場」を新設する。貴金属やコメ等の市場が果たす産業インフラとしての役割をテーマとし、日本取引所グループ傘下の東京商品取引所が講師を派遣する。電力等のエネルギー関連企業経営者や実務家が講義を行う予定で、東京商品取引所の石崎隆社長は同講座を共同研究の期間に合わせて3年間継続する考えを示した。

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